相手の話に耳を傾ける能力は私たちの文化からほとんど失われかけているような気がします。
話すということは、心の中に押し込められた感情を厄介払いしてくれて
体の働きを妨げていた否定的エネルギーを外へ出してくれるものです。
それができないでいると体の中には否定的なエネルギーがどんどんと溜まっていき
その感情は人を憂鬱にするばかりではなく、体に不愉快な症状をもたらします。
体というのはその場の雰囲気をそのまま受け取ることがあります。
一緒に暮らしている人からイライラさせられたために皮膚に発疹ができてチクチクして困ったという人も
じつはその憤りや恨みが原因で皮膚の病気になっていることがあるのです。
私たち人間は悩みを分かち合う相手がいないと簡単に否定的な見方に陥っていきます。
愛情豊かな人間関係に恵まれているかぎり、日常生活のことでひどい憂鬱状態になることはあまりありません。
しかし一方で、なんでも話せるような相手がいない人もいます。
そういう人には是非「悩みを書きだす」という行いをお勧めします。
心の中の悩みを紙の上に吐き出しますが、自分にこういうひどい感情があるんだというこということを恐れないで書いてください。
どういった感情にしろ生きていれば自然に浮かび上がってくる感情です。
書き終わったらそのままにして読み返しは禁止です!
なぜなら書いたものを読むとまた蓄積されてしまうからです。
そのあとは紙を細かくちぎって火をつけ燃やします(水を出すことのできる流しでもOK)
全てを灰にしてまたやり直すのです。
他の人に言いたいけれど実際に言えないこととか、相手が傷ついてしまうというような事柄を厄介払いするのにも
効果的です。
私たちはどうしても多くの苦しみを背負いがちです。
それらを紙に向かって吐き出しておさらばすると次第に身も心も状態が良くなるでしょう。